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息が臭い!口臭の原因は何かの病気?予防するにはどうしたらいい?
朝起きると息が臭う!
ある時いきなり自分の息が臭いと感じることがある。
変なものを食べた覚えはないのにきつい臭いがする…。
自分ではなかなか気づきにくい口臭。
この口臭の原因となるのはひとつではありません。
普段の何気ない生活習慣や口の中の病気、体調や精神的なものなど様々あるんです。
今回は、どんな健康な人にも起こり得る口臭について見ていきます。
口臭の原因は一体なに?
口臭の原因となっているのは細菌です。
多くの場合が、口腔内で繁殖する雑菌によって不快なニオイを発生させます。
不快なニオイの元となっているのは硫化水素というガスです。
繁殖した口内の雑菌が、はがれた口内細胞や食べカスを分解します。つまり腐敗させていくわけですね。
その過程で硫化水素が生産され、思わず顔をしかめてしまいそうな臭いニオイが発生します。
雑菌が繁殖する原因となるのは、もちろん口の中に残った食べ物による汚れです。
口の中の雑菌は、きちんと歯を磨いていても、あっという間に増殖します。
前の晩にていねいに歯を磨いて寝ても、翌朝起きたら口が臭かったという経験はないでしょうか。
眠っている間に菌が繁殖したせいで、ニオイが発生してるんですね。
その理由として、口の中の乾燥が挙げられます。
私達の口内には、唾液が存在します。
唾液には殺菌作用があり、菌の繁殖を抑えてくれるほか、口内から発せられるニオイも軽減してくれています。
でも寝ている間に唾液の分泌が減って口の中が乾燥してしまうと、悪臭のもとになる細菌が増殖したり、硫化水素なども空気(息)に乗って流れ出やすくなります。
朝起きて口の中がネバついていたり口臭を発するのは、こういった唾液の不足が原因となっているわけです。
こうした口臭の発生は、食べ物や歯磨き(磨き残し)などの生活習慣によることもあれば、口内の病気によって起こることもあります。
病気が原因の口臭
単に食べカスなどに菌がついて腐敗臭を発するだけでなく、口臭には病気が原因になっているものもあります。
つまり、やけに口臭が気になる・キツイ悪臭がすると言った場合は、からだの不調や病気の可能性もあるというわけです。
まず考えられるのは歯周病や舌苔(ぜったい)です。
歯と歯の間に残った食べカスや舌の表面に付着した苔などが発生源になっています。
歯周病
歯の隙間や歯肉部分(歯茎)に蓄積したカスは歯垢になり、歯磨きが不十分だと、やがてそれは歯石になっていきます。
歯垢・歯石には多くの細菌が潜んでいるので、放置していると細菌の発する毒素で歯肉がただれ、歯周病の一種である歯肉炎を起こします。
口臭に加え歯茎の腫れや出血があるときは、歯周病の疑いが強いということです。
歯周病は単に歯の周辺の骨をもろくしたり悪臭を放つだけではありません。
歯周病菌が元で糖尿病になることだってあるんです。
関連記事⇒歯周病と糖尿病には相互関係がある?
舌苔
通常はピンク色の舌が、表面だけ白くなっている時があるという経験は誰しもあるんじゃないでしょうか。
これは舌苔というもので、舌の上に苔がついたように見えるのでこう呼ばれます。
上皮細胞が角質化したり、食べ物のカスや繁殖した細菌が苔のように付着します。
ザラザラしていて溝もある舌の表面は食べカスも残りやすく、細菌の繁殖も容易になり、口内が乾くと腐敗臭を放ちます。
舌苔は必ずしも白いというわけではなく、繁殖した細菌の種類によっては茶色っぽくなったり黄色っぽくなることもあります。
口臭の原因となるものは、ほぼ口の中にあります。
でも、しっかり歯磨きをしている・舌苔もない・歯周病というわけでもないにも関わらず口臭が続くという場合、原因は口内ではなく、消化器官にあるかもしれません。
腸内環境も疑ってみよう
息が臭いのは胃腸が悪いんじゃないの?と言うのをむかしよく耳にしました。
ニオイの原因としては口内細菌ほどその割合は高くないようですが、口の中をキレイにしても口臭がおさまらない場合は、腸内ガスの影響によるものが考えられます。
これはいわゆるおならと同じことなんですが、おならを我慢していると、血液中に溶け込んで、全身を巡ることになります。
こうした腸内のガスは、オシッコに混じって排泄されることもあれば、汗に混じって排出されることもあり、また、呼気として排出されることもあるんです。
腸内には120兆以上もの細菌が生息しています。
その中にはビフィズス菌などの、からだにいい働きをする善玉菌もいれば、逆に体調を悪くする悪玉菌もいます。
食生活の偏りやストレスなどで体調が崩れると、悪玉菌の数は増えていきます。
悪玉菌が増えると便のニオイもきつくなり、特に便秘がちになると体外に排出されない悪臭の元が血液中に溶け込んで全身を巡ります。
そこから肺を介し、呼気として排出されると、ニオイのきつい口臭となるというわけです。
改善のためには食生活の見直しが重要です。
肉類や揚げ物などの脂っこいものは、腸内の悪玉菌を増やす元。
逆に善玉菌を増やすと、悪玉菌はおされて減少していきます。
善玉菌を増やすには乳製品や発酵食品を摂取しましょう。
ヨーグルト、チーズ、納豆などがおすすめです。
…なんだか息が臭い気がして…
毎日ちゃんと口腔ケアしてるし、歯の病気もないのになんでかしら?
腸内環境にも問題なさそうですね。
ほかにも口臭の原因として、ストレスなんかも挙げられますけど、心当たりは?
ストレスが続くと自律神経が乱れて、唾液の分泌も悪くなりますからね。
細菌が繁殖しやすくなって、口臭がすることがありますよ。
ああ〜!
物覚えの悪い新米の指導でストレス溜まってんだわ、きっと!
ヒドイよ!あたしの方見て言うなんて!
それきっと、ストレスなんかじゃなくて、お昼に食べたニンニクのせいだよ!
ああ、独特のニオイのする食べ物や嗜好品も、口臭の一因ですからね。
まあ、自分でもニオイがわかるほど食べたんなら一度歯を磨いたくらいじゃとれないかもしれませんが、食べ物そのもののニオイで起こる口臭は、時間が経てば抜けるから心配ないですよ。
あ、あら、そうなんですね。
ゴメンナサーイ!
簡単にできる口臭の予防方法
口臭の原因となる細菌を増やさないためにはまず口腔ケアが大事ですが、口内の細菌はすぐに繁殖してしまいます。
できるだけ繁殖を抑えるために簡単にできること、それは口の中が乾かないようにすることです。
こまめに水分を摂って乾燥を防ぐこともひとつ。
そしてなにより、殺菌作用がある唾液の分泌を盛んにすることが、簡単な予防方法と言えます。
リラックスしているときには唾液が盛んに分泌されます。
ストレスは大敵ということですね。
物を噛むと唾液腺が刺激され、自然に唾液は分泌されます。
ガムを噛むというのが身近で簡単ですね。
虫歯や歯周病予防のものを噛むと、さらに効果的です。
へえ~、忍者がどうやって唾液出してたの?
そんな時代にガムなんてないのに…
そうですね。
ガムはないけど、何か代わりになるもの…例えば草を噛んだり丸石を口に含んだりして唾液を分泌させる方法もありますよ。
あっ!あたし知ってるよ!
米軍の兵士は砂漠でのどが渇かないように、小石を口に入れてたんだよね!
まとめ
まずは歯磨き、口腔ケアをしっかりとしましょう。
そして口内が乾かないように、唾液の分泌を促します。
きつい口臭とともに、歯茎からの出血や腫れ・痛みを感じたら早々に受診しましょう。
歯周病の心当たりはなくても、歯垢・歯石のケアに歯科医院を訪れるのもいいかもしれません。
口腔内の異常もストレスもないにもかかわらず、息が臭いと感じたり他人から指摘されたら、消化器系の不調の可能性もあります。
糖尿病が原因で強い口臭を発することもあるので、他の糖尿病の特徴を感じたら即座に受診しましょう。
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