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ノロウイルスに家族が感染したら!?留意するべき3つの対策
いっしょに住んでる家族がノロウイルスに感染した!
おう吐や下痢が続いてる!どうしたらいいの!?
家族は苦しんでるし、自分にもうつるかもしれないと、心配ですよね。
でも落ち着いて、しっかり対策をとって基本を守れば、ノロウイルスはそんなに怖い病気ではありません。
今回は、家族がノロウイルスに感染したら何をどうすればいいか、気をつけるべき3つのポイントについて、その対策を見ていきます。
家族が感染した時に気をつけること
もしいっしょに住んでいる家族の誰かがノロウイルスに感染したら、注意するべきことが3つあります。
- 脱水症状
- 吐しゃ物による窒息
- 二次感染
この3つですね。
脱水症状と吐しゃ物による窒息は、ともに感染・発症した家族のため気をつけるべきことです。
脱水症状
ノロウイルスは激しい嘔吐と下痢が特徴です。
人によって症状が軽かったり、熱が出ただけ、頭痛があるけど腹痛や吐き気はないなど様々ですが、一般的にはおう吐と下痢はつきものです。
小さい子供の場合は主におう吐、大人になると下痢の症状が強くなるといったことも見られます。
いずれにしても、下痢やおう吐は体内の水分やナトリウム、カリウムなどのミネラル分を大量に排出してしまい、放っておくと脱水症になる危険性があります。
ウイルスを体外に排出するためにおう吐や下痢は続くので、その都度水分やミネラルの補給は必要になってきます。
感染した家族が、まだ小さい子供なので自分で水分が補給できない、大人でも水分が抜け出ていると自覚できない場合、脱水症を起こす危険性が高いので、注意して水分・ミネラルを摂取してもらう必要があります。
ただの水では吸収も遅いので、スポーツドリンクか経口補水液がいいですね。
同時にミネラル分の補給にもなります。
経口補水液は市販のものでOS-1があります。
スポーツドリンクは糖分が多いので水で薄めたものを飲ませるほうがいいかもしれません。
熱が出て汗もかくような場合はとくに水分の排出は激しいです。
大人なら、一日に2500mlは最低でも補給する必要があります。
とはいえ一度に大量に補給するのはよくありません。
数時間あけつつこまめに補給するのが理想です。
体重が10kg未満の子どもの場合、3〜4時間間隔で体重✕50〜100ml、体重が10kgより上の場合は体重✕120〜240mlの補給が必要とのことです。
水分を摂ってもすぐに嘔吐する・胃が受け付けない場合は病院で点滴をする必要があります。
ノロウイルスには特効薬がないので病院は行くだけムダと言う人もいますが、下痢やおう吐がある場合は受診することをおすすめします。
吐しゃ物による窒息
小さい子供やお年寄りが寝ている状態で嘔吐したとき、吐いたものの一部がのどに詰まって窒息する危険があります。
胃腸の症状が続いて横になっている家族には、注意して様子を見ることが大切です。
窒息に至らないまでも、吐いたものが器官に入り込んで肺炎を起こすこともあります。
ノロウイルス自体はさほど危険のないものでも、高齢者の場合、併発した肺炎で命を落とすこともあるので気をつけないといけません。
小さい子供や高齢の方で、寝ている時でもおう吐がある場合、仰向けではなく横向きに寝てもらうと、のどをつまらせるリスクが減ります。
二次感染に気をつける
脱水症と吐しゃ物による窒息は感染した家族に対して、二次感染は、感染していない家族に被害が及ばないように気をつけるべきことです。
ではどのような場合に二次感染が起こるのでしょうか。
まず第一に、感染した家族の吐しゃ物や便から・それらを処理している時に感染してしまうということが挙げられます。
小さい子供を看病している時に目の前で嘔吐されることもあります。
ノロウイルスに苦しむ家族がいついきなり嘔吐するかわかりません。
この時の飛沫を吸い込んでしまう飛沫感染。
そして自分の服や肌に付着したことに気づかず、ウイルスのついた手で目をこすったり、手に付着したのに気づかないまま触った食材から体内に入り込む接触感染。
床や衣類についた吐しゃ物が乾燥して、空気中に飛散したウイルスを吸い込むことで起きる空気感染などで、二次被害がでるわけです。
看病する人は使い捨てのマスクをして、汚物処理の際は使い捨てのゴム(ビニール)手袋やエプロンなどを着用しましょう。
第二に、感染した家族の触ったトイレの便座やドアノブ、タオル、食器などからの接触感染が挙げられます。
とくにトイレの場合、フタを閉じずに流してしまうと汚水が飛び散ることもあり、壁やタオルも汚染してしまいます。
便座にしても、温熱機能がついたものは付着したウイルスが乾燥して飛散しやすくなりますね。
こうして空気中に舞ったノロウイルスを吸い込んでしまい、二次被害が出ます。
トイレは使用のたびに、次亜塩素酸ナトリウムを使ったスプレーで消毒しましょう。
家庭にあるキッチンハイターやブリーチなどの塩素系漂白剤で簡単に作れます。
ドアノブや手すりも同じです。
スプレーして使い捨てのペーパタオル等で拭き取るだけです。
この時もゴム手袋をするのを忘れないようにしてください。
次亜塩素酸ナトリウムは漂白剤に含まれる成分なので場合によっては色落ちや金属劣化の原因になります。
市販の次亜塩素酸ナトリウムの消毒剤の中には、それらの影響がほとんど無いものもあります。
タオルの共用もいけません。
下痢やおう吐の症状は放っておいても3日ほどで沈静化します。
でも、ノロウイルスは発症してから1週間は感染の恐れがあります。
治ったと思っても、タオル・バスタオルなどの共用はせず、トイレやドアノブ・手すりの消毒を行い、食器も漂白するか85℃以上の熱湯処理をおすすめします。
自分にできる二次感染の予防は?
ノロウイルスに限らず、病原菌から身を守る一番の対策は手洗いです。
石鹸で手を洗ったくらいでは、ノロウイルスは死滅しません。
アルコールでの除菌も効果なしと言われています。
でも、手に付着したウイルスは洗い流すことでその数を減らすことはできます。
家族の吐しゃ物や便の処理をした後にも、自分がトイレに行った後や調理の前、食事の前などには必ず手洗いをしましょう。
いかに手袋をしていたとしても、家族の排泄物を扱った後には、必ず石鹸でよく手洗いをするようにしてください。
手洗いはすみずみまで石鹸をすり込んで、手首までよく揉み洗いします。
画像はクリックすると拡大します。
アルコールが効かないからといって、次亜塩素酸ナトリウムのスプレーで手の消毒をするのはやめましょう。
肌荒れする危険があります。
近年、アルコールもノロウイルスに効果があるとの研究発表もされるようになり、ノロウイルスに効果のあるアルコールスプレーも市販されています。
詳しくはこちらで⇒アルコールってホントはノロウイルスに効果あるの?
あとがき
家族がノロウイルスに感染・発症したからといって、あまり神経質になったり怖がることもありません。
こまめに手や指の洗浄、手で触れる箇所の消毒や、汚物処理の際にマスクやゴム手袋の着用をしていれば、感染のリスクは下げられます。
家族に対してマスクや手袋して接するなんて、汚いものを触るかのようで、そんなひどいことできない!
と思うかもしれませんね。でも、悪いのはノロウイルスです。
あなたが感染・発症してしまっては、苦しむ家族の面倒を見る人がいなくなってしまうかもしれません。
そう割り切ってきっちり防護策をとって接しましょう。
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