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介護士とはどんな仕事?介護職は資格なしでも働ける?
進む高齢化社会によって、介護をする人の需要はますます高まっています。
介護のやり方を知りたい、実際に介護の仕事に興味がある、人のお世話をするのが好きという人もいらっしゃるでしょう。
でも介護の仕事って一体どんなことをするのか、漠然と想像できても実際の仕事内容までは知らないことが多いはずです。
働くのに資格は必要なのか?業務内容はどんなものなのか?
今回は介護士とはどんな仕事をするのか、介護職は資格がなくてもできるのかについて見ていきます。
介護士ってどんな仕事をするの?
まずはじめに、介護士というのは一体どういう人をさして言うのでしょう?
こんにちは。
介護福祉士の資格を持つ管理人・かいりです。
実は介護士という名称はちょっと曖昧なんです。
介護士とは略称で、介護福祉士のことを指すとされています。
たしかに、介護福祉士の資格保有者でも「自分は介護福祉士です」とは言わず、「介護士です」と名乗ります。
では介護の仕事をしていても、介護福祉士以外は介護士と言わないのかというと、そうでもありません。
介護福祉士に限らず、それ以外の介護資格の保有者や無資格の人まで、介護に関わる人なら誰でも介護士と呼ぶことがあり、むしろそっちのほうが一般的です。
それ以外の介護資格とは、介護職員初任者研修や介護職員実務者研修などを指しますが、これらは名前のとおり、介護職員と呼ばれるものです。
そして介護職員とは、介護士や介護事務などの資格や職種に関係なく、介護現場で働く人の総称としても使われます。
介護職員初任者研修も介護職員実務者研修も2014年から新たにできた名称で、2013年以前はそれぞれヘルパー2級、ヘルパー1級と呼ばれていました。
そのため通称として、これらの資格保有者はヘルパーさんと呼ばれていたんです。
2017年現在でも、昔の呼び方にならってヘルパーさんと呼んでいる施設もあります。
そう言えばそうですね。
介護職員は資格に関係なく、施設や事業所に努めてる人のことを指すように聞こえますね。
介護士っていうのは直接介護に携わる人のことを指す言葉で、介護福祉士は資格の名称っていう感じがするわ。
そうでしょう。
私は自分でも、介護福祉士をやってますなんて絶対に言いませんからね。
介護福祉士と名乗らなかったんだからいいんじゃないでしょうか。
世間一般では介護の仕事をしてる人=介護士って言われてるようですし。
介護福祉士とは名称独占資格です。
この資格を持っているものしか介護福祉士と名乗れない決まりがあります。
介護福祉士であろうがヘルパーであろうが関係なく、介護士という名称は、保育士や看護師、美容師などと同じように、その仕事(をしている人)に対して使われるようです。
実際に、介護福祉士であってもヘルパーであっても、若干の待遇がちがうだけで仕事内容に差はありませんからね。
介護を受ける人やその家族からすれば、お世話をしてくれる人はみんな介護士さんというわけですね。
なので今回は、介護福祉士やヘルパーに関係なく、介護に当たる仕事をする人のことを介護士としてお話していきますよ。
さて、そんな介護士とは一体どんなことをする人たちでしょうか?
介護士の主な仕事として
- 身体介護
- 生活援助
- 相談・助言
- 社会活動支援
などが挙げられます。
身体介護
介護される人(以下・利用者)の身体に直接触れて介助することです。
他にも、日常生活を営む上で必要な、身体機能向上のための介助などが含まれます。
代表的なものとして、排泄の介助・食事介助・入浴介助・着替えなどがあります。
寝たきりの人で、自分で寝返りを打てない場合の体位変換や車椅子などへの移乗・移動、病院への付き添いなど外出同行も含まれます。
生活援助
利用者が行うのに困難とされることをサポートします。
食事の準備や後片付け、洗濯や洗濯物干し、掃除やゴミ出しなど、身体に直接触れないけれど、身体介護とは一連の流れの中で行われる物事がこれに当たります。
自分で動けない人に代わって買い物をする買い物代行もそのひとつです。
相談・助言
利用者が生活する上で、どうすれば快適かつ安全に暮らせるかなどを考え、介助の仕方などについての相談を受けたり、アドバイスをすることです。
社会活動支援
自由に動けなくなって自室に閉じこもりがちになる、物事への興味・関心が薄れるなどして社会的に孤立してしまわないようにするのも仕事です。
話し相手になったり催しへの参加を促すなど、他者との交流や興味・関心の引き出しをします。
こういったことが介護士の代表的な仕事ですが、肝心なのは、利用者のできないことを代わりにするというのではなく、利用者の生活の質を上げるため、サポートするということですね。
どんなところで働くの?どんなことするの?⇒介護職の仕事内容と種類について
無資格でも介護の仕事はできるの?
結論から言うと、資格を持っていなくても介護の仕事はできます。
ただし、これは施設での介護に言えることで、訪問介護は資格が無いとできません。
そして、無資格よりは資格を持っていたほうが、何かと有利になります。
もともとホームヘルパーの資格(旧ヘルパー2級・1級)と言うのは訪問介護をするためにあったものなんです。
ただ、施設では必要ないとは言っても、介護職員は旧ヘルパー2級・1級の資格くらいなら普通にみなさん持っています。
介護の必要な高齢者が増える一方で、そのお世話をする介護士の数は足りていないというのが現状です。
国や自治体もあれこれ策を考え、なんとか介護職員の数を増やそうとしているものの、まだまだ追いついていません。
そのため施設では、利用者のお世話をする人を多く確保するため、介護の資格を持たない人でも受け入れているところが多数あります。
現在のところ施設内での介護について、介護保険法では資格に関する規制が設けられていないので誰でも働けるというわけなんですね。
…とは言っても、多くの施設は資格のない人にすべての業務を任せるということはしません。
とくに身体介護は有資格者のみが行い、資格のない人はその補佐をするとか、掃除や洗濯物をたたんだり買い物に行ったりと、生活援助の範囲のみで仕事を任されているようです。
あたしも資格持ってなかった頃って、ベッドメイキングとか掃除ばっかりやらされてたよね。
そうでしたね。
その間に色々勉強して、経験も積んで、仕事に慣れていきましたね。
まあそうなんですが、もともと資格をとることを前提に働いている場合、取得するまでは無理に身体介護をさせるつもりはなかったですからね。
資格を取ったばかりのあなたは、さらに勉強して経験を積んでいかないといけませんね。
これからですよ。
確かに、資格を持ってなくても、きちんと身体介護のできる人っていますよね。
でも資格がないと知識が乏しいんじゃないかとか、この人で大丈夫かなって、不安に思われるかもしれませんね。
そうですね。
訪問介護の場合は自分ひとりで利用者宅へ行き、何かあった際には適切な判断をしないといけません。
なのでやはり、きちんと勉強しましたという証になる資格というものが求められるんですね。
施設であっても、利用者の家族の立場からすると、無資格の人に自分の親兄弟をまかせられないという気持ちはあるかと思います。
いくら法的に規制がないとは言え、何かあった場合に、「きちんと訓練を受けていないものに世話をさせたからこうなった」なんて言うことにもなりかねないので、生活援助しかさせない施設は多いです。
フクザツですね〜。
資格を持ってても、それを活かせてない職員だっているっていうのに。
わあ〜!今、あたしのこと見て言った!
だからこそ、介護職員初任者研修くらいは取得してほしいですね。
資格のあるなしで、色々待遇も変わってきますから。
待遇が変わるというのはまず、任される仕事ですね。
やはりせっかく介護業務に就くのなら、利用される方にもっと接する仕事をしたいと思うはずです。
何でも任される、本当に人材の足りていない施設ならともかく、掃除や買い物しか任せてもらえない施設だと、ちょっと残念です。
でも資格を取得していれば、別け隔てなく、仕事が任せてもらえます。
そして給与も全く違ってきます。
資格の有無を不問にしている施設は多く見られますが、やはり無資格と有資格者とでは金額に差があります。
求人にしても同じです。
無資格より介護職員初任者研修や介護職員実務者研修の資格を持っている人、さらに介護福祉士の資格を持っている人のほうが仕事探しにも有利になってきます。
介護の仕事をしようと思うなら、旧ヘルパー2級に相当する介護職員初任者研修の資格くらいは取得しておくことをおすすめします。
資格を取るにはどうしたらいい?⇒資格の種類・かかる費用はどのくらい?
さいごに
介護職員初任者研修や介護職員実務者研修は、介護の仕方やあり方を授業やテキスト、そして演習などで学ぶので、現場での実践にも楽に取り組むことができるはずです。
特別養護老人ホームやグループホームのような施設は、増え続ける高齢者の数に追いつかず、まだまだ空き待ちの状態です。
今後も増えるであろう要介護者に対し、国が施設介護よりも自宅での介護を推奨し、要介護者自身も住みなれた自宅での介護を希望していることもあって、今後は訪問介護の需要が高まると考えられます。
つまり、介護に係る何らかの資格が無いと仕事ができないということですね。
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