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つぶれる前に!施設介護につきもののイライラを解消しよう
同じことを何度も聞かれる、強い拒否がある、何度も呼びつけられるなど、介護疲れからくるイライラ。
介護施設において、溜まりに溜まったイライラから、暴力や虐待にまで及んだ事件のニュースを頻繁に目にします。
そのたびに、またかと思いつつ、無理もないかもと思ってしまうこともあります。
たまりすぎると大事になりかねないイライラ。
今回は、介護職において、イライラしてしまったらどうすべきか、解消法について見ていきます。
どういうときにイライラする?
一体何にイライラしている?
- 利用者に対して
- 同僚に対して
- 状況に対して
利用者に対して
介護現場においては一番多いんじゃないでしょうか。
介護のためには、トイレ誘導やおむつ替え、服薬に食事介助など色々とやらなければならないことがありますね。
でも認知症のある人だと薬を拒否したり、失禁をしても更衣を拒んだりでこちらの思うようにさせてくれません。
こういうときにはイライラが募ります。
イライラが起こるのは、思うように事が進まないときです。
自分はこうしたいと思っていてもその通りにならない・妨害されている、と感じたときにイライラが発生するわけです。
健康状態を維持するために薬を飲まないといけない
汚れているから着替えないといけない・取り替えないといけない
失禁してしまうのでトイレに行っておかないといけない
と言った状況で拒否が起こったとき、介護職員としての責務を果たせずにイライラにつながります。
そしてナースコールで何度も何度も呼び出されたときのイライラといったら、この上ないでしょう。
とくに、忙しい時や、他の利用者が失禁して全更衣をしなくてはならないときに鳴らされると、ダブルパンチで人によっては怒り出すかもしれませんね。
職員が自分しかいない夜勤の時間帯に、大した用件でもない・むやみに鳴らさないようにお願いしている、にも関わらず何度も鳴らされるというのが原因で、暴力や虐待に発展しているケースは多いですね。
イライラが募りすぎると怒りに変わってしまうので注意しないといけません。
同僚に対して
これは介護職に限らず他の職場でもよくあることですが、いっしょに働く人がこちらの意に反することをする・事をすすめるのに時間がかかりすぎるなど、やはり思うように動いてくれないときにイライラが募ります。
優先順位を考えず、今しなくていいことをやっている・さっさと済ませるべきところを、ぺちゃくちゃしゃべりながらのんびりやっているなど。
これらは相手に期待をしている分、イライラは大きくなります。
状況に対して
施設によってやり方は違いますが、施設内介護というのは本当にやることがいろいろありますね。
わずか数十分の間にあれもしてこれもしてと、非常にタイトなスケジュールの場合もあります。
そんな中で利用者の拒否やアクシデントで時間が押すと、予定が狂ってイライラが増していきます。
慢性的な人手不足の業界なので、急な欠勤者が出ると少人数で回さなければいけないこともあって、欠勤者に対しても、過密スケジュールに対してもイライラッとなることがあるでしょう。
本来3人でやって、それでも忙しいことを2人でやらなければならないと、息をつく暇もなかったり休憩時間も取れなかったりと、時間に追われます。
時間に追われるというのは、急かされたり煽られたりで自分のペースを乱されることで、気分もよくありませんね。
こんな過密スケジュールはおかしい・もっと改善すべき点があるんじゃないのかという、やり方に対しての不満がイライラにつながってきます。
イライラの放置・溜め込みはキケン!
イライラした気持ちを放っておくとどんどん蓄積していきます。
介護職の場合、そのイライラは利用者に向けられることもままありますね。
ああ、あるある!
あたしなんて、うちで子供が言う事きかない上に、ここでもお年寄りの拒否が強いと、ブチ切れそうになることもあるわよ。
機嫌の悪いときに、火に油を注がれるようなもんですね。
私もむかし、要介護度5の寝たきりの人が、あんまり重すぎてオムツ替えに手間取り、イライラしたことがあります。
忙しいときだったこともあり、急いでるのに体位変換に一苦労したことがイライラにつながったんですね。
その人はなんにも悪くないのに、八つ当たりするような態度をとってしまいました。
もし利用者との関わりで嫌なことがあっても、ニコニコして耐えろとはいいません。
でも、機嫌の悪い、そのままの態度で利用者に接するのはよくないですね、私の八つ当たりのように。
そうですね。
わたし、イライラのせいで随分ぞんざいな態度をとってたかもしれないわ。
イライラは自分にとっても、相手やまわりにとってもいいものではありません。
自分が一体何に対してイライラしているのかを考え、なくしていきましょう。
介護の資格をとる際に、認知症のある人の話しを否定してはいけないとか、常に笑顔で接するようにと教わったんじゃないでしょうか。
そう教えられていると、いつ何時でも、自分は相手を否定しちゃいけないとか、相手を不安がらせてはいけない、怒らせてはいけないと思ってしまうことでしょう。
でも介護職員は、なにがあっても動じない修行僧ではありません。
嫌な思いをすれば怒ったりイライラしたりもするし、嬉しいときは喜びます。
感情があるので、あまりにも抑圧されるとストレスが溜まり、つぶれてしまうことだってあるわけです。
利用者の介護で直接不満をぶつけられない、いかに理不尽なことがあっても本人の前では我慢しなければならないというのなら、蓄積するイライラは怒りとなって爆発しないうちに発散させるしかありません。
愚痴を言ってみる
愚痴というのはストレス発散のための最も簡単な手段です。
同じ職場の人に、その日あった介護についての愚痴をぶちまけてみましょう。
けっこう「それ、自分もある!」という答えが返ってきて話に花が咲きます。
一人ではなく、複数の人間が同じ思いをしていることを考えると、同じ場面に出くわしても、イライラの度合いがさほど強く感じられなくなります。
汗をかいたり大声を出したりする
イライラした気持ちを発散させるには、叫ぶのが一番です。
大声で怒鳴るとスッキリする人もいますが、そうそうできるものではないですね。
その場ですぐ実践できるものではないですが、私の場合はジムで汗を流しながら声を出して発散です。
施設でやるなら、「みんなで体操」という形で、からだを動かしながら大きな声で話してみるとか、「長生きの秘訣は笑うことから」と、ワッハッハッハと大きな声で笑うのがいいでしょう。
そうやって笑っているとモヤモヤもスッキリしていきますよ。
深呼吸する
介護現場のみならず普段いかなる場面でも、イライラや不安など、心のマイナス要因が募ったときには深呼吸してみることです。
カッカとして攻撃的になっていた気分が落ち着いてきます。
原因・現場から距離を置く
そしてできるなら、イライラ原因のあるその場から、少し距離をおいてみましょう。
冷静になった頃、気持ちをリセットし再始動すればいいんです。
そうですね。
万人共通の話題や、今回の当ブログ記事のようにイライラやストレスを解消するのに役立つ記事もあるので、ぜひ見てみてください。
さいごに
介護職もサービス業なので、利用者はお客様という考えから、否定的な言葉は使うなとする施設もあります。
ただ、介護する側も人間なので、利用者の行動で嫌な思いをすることだってあるわけです。
たまりにたまったイライラが怒りに変わったり、ストレスになってつぶれてしまわないように、思うように進まなくても「なるようになるさ」的に、気楽な気持ちで構えましょう。
イライラを解消する前に、イライラがたまらないようにすることも必要です。
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