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加齢はむせる原因のひとつ?日頃から誤嚥を予防しよう!

 


むせる原因のひとつに、加齢があります。

 

年齢を重ねるに従って、からだの機能は低下していきます。

 

筋力や反応速度・反射なども若い頃よりも落ちますね。

 

加齢によるむせは、機能低下のため飲み込みがうまくいっていないという証しです。

 

むせるということは、そのぶん誤嚥しているということでもあります。

 

今回は、加齢により起こるむせと誤嚥について見ていきます。

 

 

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加齢で起こるむせってどんなの?

 

私たちが物を飲み込む際には、いろいろな神経が連携して、口から入った飲食物をのどの奥に送り込み、胃まで運びます。

 

のどには、

 

  • 呼吸をする・声を出す気管
  • 食物を飲み込む食道

 

とがあり、食道は気管の後方に位置し、通常は閉じています。

 

 

普段、私たちは常時呼吸をしているので気管は開いた状態ですが、食べ物や飲み物が口内に入ってくると気管は閉じられ、代わりにそれまで閉じていた食道が開きます。

 

飲食物を飲み込むとき、喉頭蓋というのどについた弁が倒れてフタをし、気管に入り込まないようにするわけですね。

 

このため、飲食物は自然に食道の方に流れます。

 

飲食物を感じ取る⇒食道が開く⇒喉頭蓋が気管にフタをする

 

と言った具合に、複雑な機械とおんなじで、ものを飲み込むという動作ひとつにいろんな神経が連動しているんですね。

 

これら一連の飲み込む動作・嚥下機能は、私たちが意識しなくとも行われる連携運動ですが、年をとってくるとこれらの連携がうまくいかなくなります。

 

  • 飲食物がのどを通る際の速度に弁の反応がついていけず、気管に入り込む
  • のどの筋肉が衰えたために飲み込みがうまくできず、そのままスルッと気管に流れ込む
  • 飲み込みと呼吸のタイミングがずれ、飲食物が気管に入り込む
  • 噛む力が衰え、よく噛まれていないため、のどにひっかかる
  • 気管に入り込んだ飲食物を排出する反射が弱くなり、咳き込みがおさまらない

 

といったことなどが起こるようになってきます。

 

むせとは気管に入り込んだ異物を自力で吐き出そうとする反応。

 

のどの筋肉や反射の衰えでむせやすくなっているということは、それだけ気管にものが入りやすくなっている・誤嚥が起こりやすくなっているということです。

 

誤嚥というのは誤って飲み込むことで、飲食物が食道ではなく、気管に入り込んでしまうということ。

 

嚥下機能の低下によって起こります。

 

 

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誤嚥が原因で起こること

 

ものがのどに詰まって窒息する恐れがある


よく噛めていないとか、難なく飲み込める量でないと、誤嚥して気管に詰まりやすくなります。

顔が紅潮したり、激しい咳込みで呼吸困難になったり、窒息することにもつながります。

 

食べるとき慌てない・少量づつ口に入れよく噛む・背筋を伸ばして食べ物が食道に通りやすい姿勢で食べるのがポイントです。

 

イスにもたれかかって、あごが引けた状態で食べると誤嚥しやすいので注意しましょう。

 

背中を叩くのはNG!

側で高齢者がむせたときに背中を叩くのはNGです。
叩くことで気管に入りこんだものがさらに落ち込んでしまうことにもなるからです。

 

むせ込みがあったら叩くのではなく、背中をさすって落ち着くように促しましょう。

 

 

肺に雑菌が入り込んで誤嚥性肺炎のリスクが高くなる


誤嚥性肺炎とは、誤って肺に入ってしまった飲食物(とともに吸い込んだ細菌)によって引き起こされる肺炎のこと。

 

重症化すると死につながり、高齢者の多くはこの誤嚥性肺炎がもとで亡くなっています。

 

唾液に含まれる口内の雑菌が主な原因なので、口の中を清潔に保っておくことが重要です。

 

 

加齢でむせやすくなる原因のひとつに、声帯溝症(せいたいこうしょう)と呼ばれるものがあります。

大きな声が出ない・息が長く続かない・声のかすれなどが主な症状です。

 

のどの筋肉の衰えから声帯に溝(隙間)ができ、しゃべっているときや唾を飲み込んだとき、その唾液が声帯の隙間から気管に入って、むせの原因になることがあります。

 

しょっちゅうむせるときは唾液を誤嚥していることもあるので注意が必要。

 

薬で治すというものではなく、痩せた声帯(筋肉)を鍛えることで、正常な状態に戻す必要があります。

 

 

みさと
介護の仕事始めた頃、「お年寄りの口腔ケアはしっかりやってあげないと、誤嚥性肺炎を起こすよ」って言われてたけど、歯磨きと肺炎ってなんの関係があるのかずっと不思議だったんだよ。

 

管理人・かいり
まったく関係のなさそうな組み合わせですからね。

 

そーだよ!歯磨きしないと肺炎になるなんて、わけわかんない。

唾液の中の口内菌が肺に入るからってことだったんだね。

 

そうですね。

口の中に食べ物のカスがいつまでも残っていると、そのぶん雑菌が繁殖しやすくなります。

ばい菌だらけの唾液が肺に入ったら大変です。

 

ぎゃ〜!考えただけで鳥肌が立っちゃうよ!

 

歯磨きやうがいをしたからと言って、完全にきれいになるわけじゃなく、口内菌はすぐ繁殖します。

頻繁にむせるときは、唾液の誤嚥に気をつけましょう。

 

 

誤嚥の予防をしておこう

 

噛む力や飲み込む力を鍛える

 

ほっぺたの運動


あごもそうですが、ほっぺたの筋肉が緩んでくるとしっかり噛む力が弱くなってきます。

頬を膨らませたりへこませたりして口の筋肉のトレーニングをしましょう。

 

 

舌の運動


舌が衰えると誤嚥しやすくなります。

舌を上下に動かす・丸めたり伸ばしたりして飲み込む力を鍛えることで、予防しましょう。

 

 

しゃべる・歌う


声帯は誤嚥防止の役割もありますが、使わないとやせ衰えていきます。

使わないというのは、あまりしゃべらないということ。

 

普段からよくしゃべっている人ほど声帯の筋肉もよく使われて鍛えられているということですね。

 

でも、しゃべることで鍛えるなんて誰もができることじゃありませんね。

ずっと独り言を言い続けるわけにもいかないし、相手がいないとしゃべれません。

 

でも、カラオケに行って歌うと誰からも変に思われず、のどを鍛えることができますよ。

 

 

ガムを噛む


あごの筋肉を鍛えることにもなるし、ガムを舌で押しつぶしたり伸ばしたりしていると、舌のトレーニングにもなります。

 

 

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さいごに

 

むせるというのは異物を体外に出そうとする働きなので、あまり我慢はよくありません。

 

でも反対に、むせや咳込みが続くと胸が痛くなる・肋骨などの骨に支障をきたす、ということもあるのでこれもまたよくないですね。

 

年をとってむせることが多くなった、ちょっとしたことですぐむせると感じたらお医者さんへ相談です。

 

まずはむせる原因になっているものをつきとめ、それをなくすことが大切ですよ。

 

 

 


 

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管理人:かいり 

介護福祉士の資格を持つ管理人、

健康すっきり生活館の館長・かいりです。

仕事で経験したこと、学んだことをメインに実のある情報をお届けしていきます。

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