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かゆくても冷やすのはダメ!?寒冷じんましんの原因と対処
寒い冬場、突然肌にかゆみを感じ、見たら赤いブツブツができていたり、ミミズ腫れになっていたり…
冬だからしもやけかなと思いがち。
でもひょっとしたら、それはじんましんの一種、寒い・冷たい等の状態が原因で起こる寒冷じんましんかもしれません。
通常なら冷やすと気持ちいいかゆみも、寒冷じんましんだった場合は逆効果になるので気をつけないといけないんです。
寒冷じんましんの原因と種類
じんましんの原因
じんましんの原因となるのは実に様々あります。
食品のアレルギー・衣服の摩擦や圧迫によるもの・熱や冷気などの温度によるものなど。
その中でも寒冷刺激によって起こるのが寒冷じんましんというわけです。
冷たい風にさらされたり、冷たいものに皮膚がしばらく触れた状態でいると起こります。
皮膚が急激に冷え、それが刺激となるわけですね。
その他にも冷たい食べ物や飲み物が原因となることもあります。
足首がかゆいんだよ!
しもやけなんじゃないの?
それとも何かの皮膚病…
じんましんかもしれませんね。
かいちゃダメですよ。
じんましんの種類
じんましんとは、アレルギー性と非アレルギー性の2つに分けることができます。
アレルギー性じんましん
アレルギー物質が体内に入ることで、かゆみ成分のヒスタミンが放出され、かゆみや膨疹(ぼうしん)が起こります。
- 卵や牛乳、小麦などのアレルギーを引き起こす食べ物で起こる食物性じんましん
- 注射や服薬で起こる、薬剤が原因の薬物性じんましん
などがあります。
膨疹とは、皮膚が腫れた状態・むくみのことを言います。
この場合は赤いブツブツであったり、ミミズ腫れになっていたりすることですね。
非アレルギー性じんましん
アレルギー物質ではなく、かきむしる・熱・冷たさなどの物理刺激によってヒスタミンが放出され、かゆみや膨疹が起こります。
- ネックレスやブレスレットのような金属が肌に触れたり、肌着のゴムで締め付けられて起こる機械性じんましん
- 汗をかいたときの発汗刺激によって発症するコリン性じんましん
- 日光に当たることで皮膚が刺激を受けて起こる日光性じんましん
などがあります。
寒冷じんましんも、この非アレルギー性じんましんの一種です。
非アレルギー性じんましんの場合、かゆみを伴わないこともあります。
冷やすのはNG!対処の仕方
寒冷じんましんが起こるしくみ
皮膚の奥にあるマスト細胞(肥満細胞)に、寒い・冷たいと言う刺激が加わり、ヒスタミンが分泌されてかゆみが現れます。
ヒスタミンにはかゆみ成分と、血管を拡張させる作用があります。
拡張された血管からは、血液中の液体成分である血漿(けっしょう)が血管の外へ漏れ始め、斑点やミミズ腫れのような盛り上がりをつくります。
寒さや冷たさで起こる寒冷じんましんは、通常のじんましんとは対処の仕方が違うので注意が必要です。
一般的に肌にかゆみが出たときには冷やすと気持ちいいし、かゆみも和らぎますね。
赤いブツブツがでたりミミズ腫れになったり、通常のじんましんでも冷やして対処します。
でも、寒冷じんましんの場合は冷やすと逆効果。
かゆみを抑えるには患部を温めて対処します。
でもあたしの足のかゆみって、ホントにじんましんかなあ?
しもやけとか、湿疹なんてことないのかな?
そうですね。
じんましんと湿疹は似た症状だから見分けがつけにくいかもしれません。
じんましんかどうかの見分け方
24時間以内に症状が引けば、じんましん。
それ以上症状が続けば湿疹など、他の皮膚疾患が考えられます。
乾燥によって肌の皮脂がはがれ、かゆみが起こる皮脂欠乏性湿疹と言う症状があります。
白い粉をふいたようになったり、肌がガサガサしてかゆみや痛みを伴いますが、肌の角質がはがれて起こるもので、寒冷じんましんではありません。
寒冷じんましんが出やすいのはどんなとき?
寒い冬場、素足でフローリングの床を歩いているとき、熱いお風呂の後に脱衣所に出たときの温度差なんかが原因になります。
暖房の効いた部屋から外に出て、急に冷たい風に当たったりすると顔や腕に出やすくなります。
寒冷じんましんが起こるのは冬場だけではありません。
夏の暑い日に、急にクーラーが効いている部屋に入ると発症したり、冷たいプールに急に飛び込んだ時に発症することもあります。
ああ!そういえば子供の頃、夏に金属製の器に入ったアイスクリーム食べてて、手が真っ赤になってすごくかゆくなったことがある!
あれもじんましんだったんだ…
じんましんの7割以上は原因が不明
実はじんましんの中でも原因がはっきりしない突発性のものが72.7%を占めています。
食べ物や薬剤によるアレルギー性じんましんの場合、◯◯を食べた・飲んだからなったなどと、原因を突き止めていくことが容易ですね。
でも突発性だと、気がついたらこうなってたということも多いので、なにが原因かわかりづらいことがあります。
中にはストレスや疲労がじんましんの原因になっている場合もあります。
さいごに
寒冷じんましんの予防には、寒い日に薄着をしないことが大前提です。
そしてできるだけ空気が肌に触れないように、露出部分が少なくすること。
フローリングの上で素足の人ってそうそういないと思いますが、冷たい空気は下に溜まりやすいので、靴下も足首まで覆う厚い生地のものがいいですね。
そしてかゆくなってもかかないこと。
かくと気持ちいいですが、皮膚が傷んで症状を悪化させることになります。
症状が長引いたり、かゆみがひどいようなら早めに受診しましょう。
じんましんはヒスタミンが原因で起こるので、かゆみを抑えるには外用薬(塗り薬)や内服の抗ヒスタミン剤を処方してもらえます。
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