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その姿勢が腰にくる!掃除のときの腰痛対策
掃除をしていると前傾したままの不安定な姿勢になっているなんてことありませんか。
高いところから低いところと、背中や腰を曲げたり伸ばしたりすることが多く、しばらくかがんだままの同じ姿勢が続くことも多いですね。
掃除に限らず家事全般で上半身をかがめる事が多く、これが腰痛の原因になってしまうことがあります。
掃除・洗濯・洗い物。これらが終わった時にため息とともに腰をトントン叩く場面、テレビでもよく見ますね。
誰しも腰への負担をより感じてるということでしょうか。
今回は掃除で起こりやすい腰の痛みとその対策について見ていきます。
腰に負担のかからない姿勢
低い位置のもの、床に置いてあるものをとるとき、あなたはどういう姿勢をするでしょうか。
背中を丸めて手を伸ばし、ものを取る。前屈の姿勢になる人が圧倒的に多いと思いますが、これは腰に負担のかかる姿勢です。
取るものが重いほど、腰への負荷は大きくなります。
そして腰をかがめた低い位置で長時間同じ姿勢をしているとかなり腰にきます。
例えば洗面台に向かって念入りに雑巾を洗ったり水回りの掃除をしていると、腰をかがめた姿勢がしばらく続いているわけですね。
その後上体を起こしたとき、ミシミシと腰に痛みが走ると言った経験をしたこと、ないでしょうか。
それだけ腰に大きな負担がかかっているということです。
上半身を起こそうとしても痛くてできなかったり、急に起こそうとすると腰に激痛が走ったり…
ぎっくり腰もこうしたことで起こります。
大切なのは腰から背中を長時間曲げたままにしておかないということ。
伸ばしたままでできるよう工夫することです。
伸ばしたままと言っても、胸を張って背中が反ってしまうのとは違います。
重い頭や肋骨に覆われた内臓など、上半身の重さは背骨1本で支えられていますね。
その背骨を支えているのが腰で、そこには大きな負荷が一点集中していることになります。
からだの柔軟性を保つため背骨はS字に曲がっています。
このS字が、反ったり丸まったり変に曲がってしまったり、逆に柱のようにまっすぐだと、腰への負担はより大きくなります。
何かに集中して長い時間背中が曲がったままの状態が続くと、知らず知らずのうちに腰への負担は増え続け、慢性的な痛みになって後々にまで残ります。
ぎっくり腰は重いものを持つからなるのではありません。
運動中というわけでもない時に、丸めていた背中を急に反らせるとか、からだを捻って振り返るとか。
こういうのが結構危なかったりします。
ぎっくり腰に限らず、腰の痛みを蓄積させないためには、長時間同じ姿勢(腰に負担のかかる姿勢)をしないということです。
何か作業をする際には、できるだけ腰への負担を減らせるよう意識してみましょう。
家事で腰痛にならないための工夫
掃除をするときに気をつけて、腰への負担を抑えます。
掃除機をかけるとき
できるだけ腰が曲がらないよう、前傾しないように、上半身は起こしたままで行います。
デッキブラシで床を磨くようなやり方だと、からだが前傾しますね。
散歩中の犬に引っ張られるのをイメージしてみましょう。
飼ってない人でも、テレビで見たことはあるはず。
普通に直立したまま、ノズルを前に突き出すだけです。
常に利き手で持つのではなく、ときどき左右を入れ替えてやると、姿勢の偏りも軽減されます。
階段掃除は階下から上に向かって進めましょう。
段差よりも自分のほうが下になって掃除していくんですね。
延長パイプを短く縮めるか、外してしまって、ハンディクリーナーのようにするのがポイント。
モップがけも同じです。
モップの柄が調整できないタイプの場合は、手で雑巾掛けしたほうがいいかもしれません。
シンクの掃除と洗い物
洗い物をするときは常に下を向いていますね。
人によって身長は様々なので、シンクの高さもすべての人にぴったりというわけにもいきません。
シンクが低いと、蛇口の高さに合わせて自然と姿勢も前かがみになりがちで腰への影響もでます。
洗い物が多かったりシンクを掃除するときなどの場合は、椅子に座ってやってみるのも良いですよ。
高さ調節できるものなら適当に高さを合わせたり、低めの台にひざ立ちになったりして調整します。
普段から腰に負担がかかりやすい介護施設で、長身のスタッフが膝立ちになって洗い物をしていました。
そのほうがシンクとの高さがちょうどよく、腰への負担が軽減できるようです。
ちょっとした工夫ですね。
ちなみに私は少し大股になって姿勢を低くしたり、トレーニングも兼ねて、ひざを曲げたスクワットの姿勢で洗い物をしたこともあります。
高いところの掃除
普通に腕を上げる・肩が上がる状態を繰り返すのは、二の腕のトレーニングや脂肪燃焼にもいいです。
でも換気扇や天井からぶら下がっている電気の傘の掃除で、からだが反ってしまうほどの姿勢で長時間過ごすのは腰にとってよくありません。
換気扇を拭いたり外したりつけたりするとき・高い位置から重いものを取ったり置いたりするときには、脚立や踏み台を使って、対象物が目線と同じか下になるようにしましょう。
天井に近いとどうしても背中が反ってしまいます。
蛍光灯の付替えも、一度傘を取り外してから行うのがベストですね。
踏み台や脚立を使う際、両足を同じ高さに揃えているより片足を一段ずらしている方が、物を持った時に腰への負担が少なくてすみます。
立ちっぱなしで作業する時も同様で、足元に段差をつくって片足を乗せてやるといいんです。
これはなにも、片足に体重をかけてもう片方はその間休ませてやるというわけではありません。
片足を踏み台に乗せて膝を曲げた状態にすると、股関節を曲げる腸腰筋が緩んで腰への負担が減るためなんですね。
このとき、両足に均等に体重を乗せ、偏りをなくすのがポイントです。
低い位置の掃除
トイレの便器やバスタブなど、低い位置の掃除はかがむのではなく、しゃがんで行います。
片ひざをついてできるのなら一番ですが、トイレでひざをつくのは抵抗があるなら、普通にしゃがんでやっても問題ありません。
要は腰が曲がっていなければいいんです。
物を持ち上げるときのポイント
腰ではなくひざを使う
重さにかかわらず、床にあるもの・低い位置のものを持ち上げるときは、足を伸ばしたまま上半身をかがめるのではなく、ひざを曲げてかかえてから立ち上がるようにしましょう。
これはバーベルを持ち上げるときと同じです。
これもやったことはなくてもテレビで見たことはあると思います。
背筋は伸ばしたままひざを曲げて床に近づき、ものを持ったらひざを伸ばして立ち上がる、これだけです。
自分は背中や腰よりもひざのほうが悪いんだと言うのでない限り、ものを持ち上げるときにはこのやり方で行いましょう。
からだにしっかり密着させる
重いものほど腕の力だけで持つのではなく、お腹にくっつけるなどしてしっかり固定させます。
持っているものがからだから離れているほどバランスは崩れやすく、その分腰に掛かる負荷も大きくなります。
何も持っていない状態でも、両腕を前に突き出すのとからだに密着させるのとでは疲労感はまるで違いますよね。
からだによりくっついている方が楽なんです。
介護職員は車椅子からベッドへの移乗を行うとき、相手のからだを自分に密着させて抱えあげます。
その際ちゃんとしゃがんで、ひざを使って立ち上がります。
腰に一番負担の少ないやり方なので、皆これを実践しているわけです。
さいごに
腰って非常に痛めやすい部位ですね。
背骨1本と筋肉だけで重い上半身を支えてるんですから、負担は相当なもんですよ。
一度痛めると治っても癖になってて、再度痛める可能性大なので注意したいものです。
簡単に痛めないためには腰を鍛えることと、腰への負担を分散させるために、足(下半身)も鍛えることが重要です。
私もそうなんですが、疲れてくるとやっぱりひざを曲げずに腰を曲げて低い位置のものを持ち上げようとしてしまいますね。
そういうときほどギクッといってしまう可能性が高いので注意しないといけません。
掃除もあまり根を詰め過ぎないで、休み休み行いましょう。
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