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家族がノロウイルス感染!嘔吐物や汚物の処理方法
ノロウイルスに感染して発症した人は、いつ嘔吐や下痢に見舞われるかわかりません。
突然のことなので、トイレにいくのも間に合わず、床の上で吐いてしまうこともあるわけです。
もし、家族が発症してトイレ以外のところで吐いてしまったら…
直接ぞうきんで拭きとっちゃダメって言うし、どうしていいかわからない。
そういう時のために、今回は、ノロウイルスに感染した家族が床や布団の上で吐いたり失禁してしまった場合の、便や嘔吐物などの汚物処理方法について見ていきます。
床に広がった汚物の処理方法
ノロウイルスは感染力が強く、吐しゃ物1g中に約100万個、便1g中には約1億個潜んでいると言われます。
これは1g中の話なので、大量に嘔吐や下痢便が出た場合、繊細な人ならクラッときそうなくらいの数のノロウイルスが排出されている事になりますね。
吐しゃ物は思いのほか飛び散るので、汚物周辺だけでなく、結構離れたところまで消毒する必要があります。
処理に必要なもの
使い捨てできるもの
- マスク
- ゴム手袋2枚
- エプロン
- ビニール袋3枚
- 新聞紙
- ペーパータオル
バケツ
次亜塩素酸ナトリウムの液
次亜塩素酸ナトリウムの液は噴きつける場所によって濃度の違うものを使い分けることが望ましいです。
家庭用の塩素系漂白剤(ハイター・ブリーチなど)と水を混ぜるだけでできます。
次亜塩素酸ナトリウム液0.02%
床や、ノロウイルスが飛び散ったと思われる付近のものに使用します。
作り方
500mlのペットボトルに、いっぱいの水とキャップ半分弱(2ml)の塩素系漂白剤を入れてよく混ぜます。
適当なスプレーボトルに移し替えます。
次亜塩素酸ナトリウム液0.1%
吐しゃ物・便そのものに使用します。
作り方
500mlのペットボトルに、いっぱいの水とキャップ2杯分(10ml)の塩素系漂白剤を入れてよく混ぜます。
※汚物そのものにかけるので、結構たくさん使うことが予測されます。
0.1%の液は2リットルのペットボトルで作るほうがいいかもしれません。
単純に4倍するだけ、2リットルの水にキャップ8杯分(40ml)の漂白剤です。
先に水を入れると漂白剤が入りきらないかもしれません。
必ず先に漂白剤を入れ、そこに水を足してよく混ぜましょう。
処理前の準備
- マスク・ゴム手袋・エプロンを着用する
- ゴム手袋は2枚重ねにしておく
- ビニール袋を二重にしてバケツにセットし、口を広げておく(汚物の吸収を良くするため、中に新聞紙を入れておくこともあります)
処理の手順
- 床に広がった汚物の上にペーパータオルや新聞紙を静かに乗せる
- その上から0.1%の次亜塩素酸ナトリウム液を静かにかける
- 全体が浸るくらいかけたら、さらにペーパータオルで、左右外側から覆うようにしてすくい取る
- 口を広げておいたビニール袋にゆっくり入れる
- そこに汚物が完全に浸るくらいの次亜塩素酸ナトリウム液を入れ、1枚ずつすばやく口を縛る
床の消毒
- 汚物を拭きとったあとの床に新聞紙やペーパータオルを敷き、0.02%の次亜塩素酸ナトリウム液をかけて10分ほど待つ
- 10分後、ペーパー類を残っているビニール袋に捨てる
- 床が変色してしまうこともあるので、最後に水拭きしておく
激しい嘔吐で、床だけでなくまわりの家具にも吐しゃ物が飛び散っている可能性があります。
周りも念入りにスプレーし、拭き取っておきましょう。
この時、タオルにも次亜塩素酸ナトリウム液をスプレーして拭くのがベストです。
使用したものの廃棄
先ほどペーパー類を捨てたビニール袋に、処理で使ったマスクやエプロン、ゴム手袋などを入れて口をしっかり縛る
ゴム手袋は、ものに触れたほうが内側になるように、裏返すようにして外します。
マスクやエプロンも、表が内側になるようたたんで、ゴム手袋といっしょにビニール袋に入れたら、しっかり口を縛ります。
汚物の入ったビニール袋ともども、今一度、0.02%の次亜塩素酸ナトリウム液を噴きつけておきましょう。
汚物を拭き取る際は決して慌てることはありませんが、すみやかに行いましょう。
乾燥してしまうと、ノロウイルスが空気中に飛散し、思いもよらぬところに付着することがあります。
いくら希釈しているとは言っても、次亜塩素酸ナトリウム液は手の消毒には使えません。手荒れの原因になりますからね。
そんなときには消毒用アルコールを使ってみましょう。
関連記事⇒ノロウイルスに消毒用アルコールって効果なくもない!?
カーペットや布団が汚染!どうしよう
カーペットなどのボコボコしたもの、布団のような洗えないものはどうしたらいいか?
これらには別の対処法があります。
処理前に準備するものは同じです。
マスクや手袋はきっちりしましょう。
シーツや枕カバーなどの表面についた吐しゃ物は、2重にしたビニール袋に入れて、0.1%の次亜塩素酸ナトリウム液で浸します。
大きめのバケツに0.1%の次亜塩素酸ナトリウム液を入れて、汚れたシーツ等を20〜30分浸します。
シーツが大きくて入りきらない場合、汚染部分だけでも液体にしっかり浸るようにしましょう。
その後洗濯するだけです。すすぎは多めにしましょう。
乾燥機付きの洗濯機があるなら高温乾燥で処理します。
さて、布団についたノロウイルスの処理についてです。
表面に汚物が残っているなら取り除きます。
0.02%の次亜塩素酸ナトリウム液を布団の汚れた部分に噴きつけ、10分ほど放置します。
乾燥したら、スチームアイロンを汚染した箇所に当てます。
このとき、布団にアイロンを当てずにスチームだけが当たるようにしてください。
カーペット洗浄も同じです。
先に吐しゃ物等を取り除き、0.02%の次亜塩素酸ナトリウム液を噴きつけて、しばらくしてからスチームで処置します。
衣類はどうしたらいいの?
基本的にシーツと同じように、
- 汚物を取り除く
- バケツに0.02%の次亜塩素酸ナトリウム液と汚れた衣類を入れてしばらく放置
- その後、洗う
- 高温乾燥させる
こういう手順になります。
気をつけないといけないのは、次亜塩素酸ナトリウム液はいくら希釈しているとは言っても漂白剤です。
シーツや布団、衣類に使うと変色、色落ちの可能性もあります。
汚染がひどい時は思い切って捨てることも大事です。
ノロウイルスは85℃以上の熱湯に10分浸けると死滅するので、綿などの生地なら10分つけておくのもいいでしょう。
さいごに
手袋やマスクをしていたからといって油断はできません。
処理のあとは必ず手洗いを忘れないようにしてください。
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処理に使う道具は、基本的にみんな廃棄するものです。
水拭きするためのもの・汚物を拭き取るためのものは、捨ててもいいものを用意してくださいね。
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