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インフルエンザは全身症状と38℃以上の発熱が特徴
新型インフルエンザが大流行し、日本でも死者が◯◯人出た!なんていうニュースを見ますが、いくら風邪よりも毒性が強いと言ってもインフルエンザで命を落とすことはほとんどありません。
死亡する人の多くは、肺炎に代表される合併症が原因です。
特に免疫力の低下した高齢者は肺炎に罹りやすいので注意が必要です。
今回は、インフルエンザ症状の特徴について解説していきます。
インフルエンザの特徴
「今年は予防接種しなかったから…」「ワクチン射ったのにかかってしまった」など、心当たりのある人は間違いなくいますよね。
そもそもインフルエンザの予防接種とは、感染を防ぐためのものではなく、発症とその程度を抑えるためのものなので、かかっても不思議ではありません。
風邪のようなんだけど、ちょっと違う。なんだかキツイな…と感じたら、インフルエンザの可能性があります。
インフルエンザは風邪の一種。だから症状も似ています。症状からだけでは、区別がつけにくいものなのです。
インフルエンザ症状の特徴
1.38℃以上の発熱
2.悪寒
3.喉の痛み
4.くしゃみ・咳・鼻水・鼻づまり
5.頭痛・関節痛・筋肉の痛み
6.倦怠感
7.急激な発症
これだけ見ると、普通の風邪とほとんど変わりありません。
違う点は、38℃以上の高熱と、比較的ゆっくり症状が進行する風邪と違って、インフルエンザは発症後急激に悪化するということです。
加えて、筋肉の痛みの他にも食欲不振や全身のだるさ・倦怠感などの全身症状が出るのも特徴です。
これらの特徴は5日ほど、長く続きます。
風邪の一種なのに普通の風邪より強い毒性があって特殊なため、風邪とは別の独立した病気として捉えられています。
年中通して散発的に罹ることがある風邪に対し、インフルエンザは季節性のもの。
流行するのは冬場、寒くて空気が乾燥する季節。11月頃から流行りだし、3月頃まで続きます。
この季節性のインフルエンザは大きく分けてA型、B型、C型の3種類。
C型は普通の風邪と同じく散発的で、症状もさほどひどくならないのが特徴です。
流行するのはA型とB型。特にA型は毎年タイプを変え、新型インフルエンザウィルスとして世界中で猛威を振るいます。
HAは1〜16までの16種類、NAは1〜9までの9種類あり、それらが「H1N3」とか「H3N2」と言うように組み合わさることで、多くのタイプが存在するのです。
インフルエンザはこのタイプが変わることで、これまでの免疫(抗体)がマッチせず、対抗できないために拡大し、世界中で流行するわけです。
新型インフルエンザの症状
通常の季節型の特徴(頭痛、咳、くしゃみ、鼻水、発熱、筋痛など)に加え、腹痛、下痢、嘔吐、鼻血などの症状が出ることもあります。
インフルエンザにかかってしまったら
インフルエンザは風邪の様に放っておいてすぐ治るというものではありません。
38℃以上の高熱が出て下がらない、2日たっても症状が軽くならない、これはただの風邪じゃない、と感じたら病院に行きましょう。
病院の嫌いな人でも、1日たっても症状が改善されなければ、すぐ診てもらったほうがいいのです。
特効薬である抗ウイルス剤も、発症後時間が経ってしまうと効果が出ないこともあるからです。
インフルエンザと診断されると、ウイルスの増加を抑えるのを目的とした抗ウィルス剤が処方されます。吸引タイプや飲み薬などがあり、発症してから48時間以内の服用が有効です。
抗ウィルス剤には下痢や嘔吐、めまい、腹痛などの副作用が出る場合もありますが、それらの症状に合わせた消炎剤や鎮痛剤も処方されることになります。
抗ウィルス剤は市販されていないので、必ず病院での診断と処方が必要となります(予防接種の時と同じように、いろいろ書類に書き込んで初めて処方されます)。
副作用が心配な人は対症療法もあり、発熱や喉の痛み、鼻汁、筋痛など症状ひとつひとつに合わせた治療が行われます。
病院に行ったあと、自宅での対策は風邪の際と同じです。
うがい・手洗いの後、部屋の温度と湿度を上げ、暖かい格好で栄養のあるものを食べて水分補給をし、十分に睡眠を取りましょう。
薬や自然治癒の効果が現れ熱が引いても、最低2日間は自宅療養しましょう。インフルエンザウイルスはまだ体内に潜んでいることもあるからです。
他人に移してしまっては大変です(会社や学校などでは発症から5日、解熱から2日は自宅待機という規定があります)。
まとめ
◯インフルエンザは普通の風邪と症状が似ているため、区別がつけにくい。
◯普通の風邪との違いは「急激な症状の悪化」「38℃以上の発熱と継続」「全身症状の現れ」。
◯A型とB型は冬、空気の乾燥した寒い時期(11月頃から3月ごろにかけて)に流行し、特にA型はタイプを変え、新型として世界的に流行、猛威をふるう。
◯新型インフルエンザは季節型の特徴に加え、腹痛、下痢、嘔吐、鼻血などの症状が出る場合がある。
◯感染・発症してしまったら、48時間以内に抗ウイルス剤の服用が有効。
◯発症後5日、解熱後2日は外に出ず、自宅で安静に。
いかがですか?
インフルエンザは風邪と区別がつけにくいこともあり、病院に行くのをためらう人もいます。
結論から言うと、インフルエンザは自然治癒できる病気です。
でも症状が悪化すると治りものも治りにくくなり、当然長い時間苦しむことになります。
インフルエンザで怖いのは合併症です。
長い間苦しい思いをすることの無いよう、また、たかがインフルエンザから、死に至るような病気を併発しないよう、異変を感じたらすぐに病院に行きましょう。
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