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しっかり寝たのにまだ眠いのはなぜ?疲れがとれないのは病気?
1日6時間から8時間はきっちり寝てるはずなのに、朝、目が覚めてもなんかだるい…
睡眠時間はじゅうぶんなのに、いつまでもずっと眠いまま…
しっかり寝てるのに疲れが取れないなんて、何かの病気にかかったのかなと思ってしまいますが、だるい・眠いのには眠りの質が関係しているからかもしれません。
今回は、寝ても寝てもまだ眠い、十分寝ているにもかかわらず疲れの取れない熟眠障害について解説していきます。
寝ても寝てもまだ眠くてだるいのはなぜ?
疲れを取るためには眠ること、というのは子供でも知っていますね。
体がだるいと横になって休みます。
でも、ただ眠れば疲れが取れるというわけではありません。
疲れを取るためのポイントは“眠りの質”にあるからです。
睡眠時間は十分とれている。夜中に目が覚めるわけでもない。なのに朝目が覚めても眠くて起きられない、起床したあとも眠気が取れず疲れも残っている。
これは熟眠障害の症状ですが、やはり睡眠の質が影響しています。
睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠の二つのパターンがあります。
レム睡眠
浅い睡眠。レム睡眠中は筋肉は休んでいて、脳はある程度起きて活動しています。
脈拍や呼吸、血圧などの自律神経の機能が不規則に変化します。
夢を見るのはほとんどがこのレム睡眠時です。
ノンレム睡眠
深い睡眠。筋肉の緊張は起こりますが、脳は休んでいる状態です。
脈拍や血圧、呼吸も安定し、体温も下がっていきます。
このノンレム睡眠時に成長ホルモンの分泌や、免疫機能の増加が行われます。
睡眠時にはこの二つの睡眠パターンが交互に訪れます。
入眠するとすぐに深い眠り・ノンレム睡眠に入り、脳の働きが休息し、その間に成長ホルモンの分泌や免疫機能の増加が始まります。
そして90分かけて浅い眠りへと移り、脳が学習したことをまとめたり記憶を整理したりします。
眠っている数時間にこのサイクルが繰り返され、回を追うごとにノンレム睡眠の深度は減っていきます。
気持ちよく眠り、大脳を休めて疲れを取ることができるかは、ノンレム睡眠の深度によります。
深い眠りにつけるほど大脳は機能を止めて疲れを癒やすことができ、人は熟睡できたと感じるんですね。
つまりそれこそが質のいい眠りというわけです。
入眠後3時間のノンレム睡眠が、一番深い眠りに入っているときです。
この3時間で眠りの質が決まります。
この時、何かしらの要因で深い眠りがとれなかったら、その後の睡眠時間がいくら長くても熟睡した感じが得られず、大脳の疲れも残ったままということもあります。
夜間一度も起きなかったとしても、睡眠の質が悪いと疲れも取れず、ちゃんと寝てるのにまだ眠いし体もだるいということになるんです。
熟眠障害とは、眠りが浅くなってしまい、深い眠りが十分にとれなくなった時に起こる症状です。
疲れが取れないのは病気のせい?
疲れが取れないこと自体は、浅い眠りが多くなって十分に質の良い睡眠がとれないからと言えるでしょう。
でも、睡眠を浅くしているのは病気が原因かもしれません。
睡眠時無呼吸症候群
名前のとおり、睡眠中に呼吸が止まる・低呼吸になる病気です。
連続していたいびきが突然止まり、その後さらに大きないびきをかき、突然呼吸が止まったりします。
無意識下で起こる現象なので、覚醒しても、本人はいびきになど気づいていないことが多いです。
睡眠の質も量も低下し、昼間に強い眠気を感じます。
周期性四肢運動障害
入眠中に脚や腕がピクピク痙攣することで睡眠が阻害されます。
無意識下で起こり、本人にも自覚がないことが多いんです。
覚醒に至らないまでも、脳は起きているので熟睡感が得られず、翌日に眠気や疲労感が残ります。
慢性の腎不全や肝不全、貧血や妊娠に伴って起こることがあります。
熟睡感がないと感じることが多くなったら、これらの症状をを疑ったほうがいいかもしれません。
よく眠るにはどうしたらいい?
深い眠りにつけないのは、何かしらの原因があります。
その原因を取り除くことで、快適な質の良い睡眠を目指します。
◯心配事の解消
不安や心配事があると、眠りについても心の隅にそのことが引っかかって質の良い睡眠がとれません。
ストレス要素はできるだけ解消してしまいましょう。
私の場合はジムに行って体を動かしたり、声を出して発散します。
入眠2時間前までに行う適度な運動は、快適な睡眠につながるのでおすすめです。
◯周囲の環境改善
温度・湿度などの室内環境や外での騒音に車の振動。これらの外的刺激があると、覚醒しないまでも寝苦しさをおぼえ、睡眠が浅くなってしまいます。
締め付けのあるパジャマや重い布団なども快適な眠りを阻害する原因になります。
騒音や振動は対策が難しいかもしれませんが、遮音カーテンや振動吸収マットなどで工夫してみましょう。
室内環境や寝具は見直しでなんとでもなります。
◯適度に運動する
日中体を動かし、適度に疲労させましょう。
ジョギング・ウォーキングなどの有酸素運動や筋トレもいいです。
夜間行ってもいいですが、寝る2時間前には終了しましょう。
直前の運動は交感神経がたかぶり、体が眠る状態ではなくなってしまいます。
◯心身共にリラックス
穏やかな音楽を聴く・アロマオイルやお香をたく・ぬるめのお風呂に浸かるなどしてリラックスします。
音楽はわずかに聞こえるくらいのボリュームがいいでしょう。
お風呂は、熱いお湯だとかえって眠りにつくことが困難になります。
体温より2~3℃高い、38~40℃位のお湯に15分~20分ほど浸かるのがおすすめです。
さいごに
熟眠障害ではありませんが、5分・10分の短い時間の二度寝をすることも疲労感や眠気をつのらせます。
再入眠して間もないうちに起きることになると、体はこれから寝ようとしているところを引き戻されることになります。
起きる準備ができていないのに無理やり起こされ、疲労感や眠気は残ったままなわけです。
前の晩目が冴えて眠れなかったとか、早すぎる覚醒や夜間何度も目が覚めるといったことは困りものですが、適当な時間に目が覚めたらそのまま起きてしまいましょう。
自然に目が覚めるというのが、眠気も疲れも残さない、いい覚醒の仕方です。
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