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魚の寄生虫アニサキスで起こる食中毒の症状と予防
日本人の大好きな、お刺身や寿司。
私はとくに、サケのお刺身や鯖のお寿司が大好きです。
でも困ったことに、それらを始め食卓に並ぶポピュラーな魚には、食中毒を引き起こす見るのもおぞましい寄生虫・アニサキスがひそんでいることがあります。
こんなのがからだの中に入ってくるなんて、ああ気持ち悪い…
今回は、その症状や予防対策について見ていきますよ!
新鮮な魚で起こる食中毒・アニサキスって何?
アニサキスは、たら・鯖・アジ・イワシ・サケ・カツオ・イカなどに多く寄生している線虫です。
大きさは大抵が直径1ミリ、長さ2センチから3センチほどで、内蔵表面に渦巻状になって張り付いています。
生魚を介してアニサキスが体内に入ると胃腸の痛みや嘔吐などが起こり、アニサキス症と言う食中毒として扱われます。
このアニサキス、通常は内臓に寄生しているんですが、宿主が死ぬと筋肉、つまり刺し身として食べる部分に移動するんです。
なので鮮度の高いうちに内蔵を取り除くと予防率は上がります。
どうしてアニキサスを食べてしまうの?
長さが2~3センチもあれば、食べる時に気づいても良さそうなものなのに、どうして知らずに体内に入れてしまうんでしょう?
アニサキスには1センチやそれ以下のものもいるので、分厚く切った刺し身やイカに寄生していると気づかずにいっしょに食べてしまう事があります。
弾力がありけっこう硬いので、ちょっと噛んだくらいではちぎれないし、死なないそうで、よく噛んだつもりで飲み込んだ中にアニサキスが混じっていたなんてことがあるようです。
アニサキス症の症状は?
どんな症状が起きる?
アニサキス症にはいくつか種類があります。
もっとも多いのが、線虫が胃に入り込んで起こる胃アニサキス症です。
アニサキスが胃の壁に食いつくことで起こります。
その症状の中でも多いのが、激しい胃痛です。
刺されたような痛み、胃をわしづかみにされたような痛みなど色々で、脂汗をかくほどの激痛に襲われます。
それに伴って嘔吐が起きることもあります。
ナマの魚(刺し身)はたいてい夜食べることが多いので、食後3~4時間ほどした午後9時10時あたりに胃に激痛を覚えるというパターンが多いようです。
アニサキスが腸に到達した場合は腸アニサキス症と呼ばれ、発症はもう少し遅くなります。
これも含めて潜伏期間は8時間以内と考えられます。
以前は線虫が胃壁に食いつくことで激しい痛みが生じると言われてきました。
でも最近では、アニサキスの分泌する毒素が食いついた胃壁や腸の壁から体内に巡り、激しい痛みや嘔吐を引き起こしていると考えられています。
その他にも、人間の免疫細胞がアニサキスの分泌物をアレルゲンとして捉え、じんましんや呼吸不全などのアレルギー反応を起こすとされています。
私はアニサキスに当たったことはないんですが、以前スーパーで買ったたらの切り身2枚が重なっている部分をはがすと、内側にアニサキスが3匹くっついていました。
こんなのが胃の中に入り込むだけでも気味悪いのに、激しい痛みが続くとなると、考えただけでも鳥肌が立ちます。
私も同じようなことがあって、くらあっと卒倒しそうになりました。
スーパーで加工するとき、気づかないもんなのかしら?
アニサキスは食中毒あつかいなので、スーパーの商品から感染したら営業停止になることだって十分あり得ます。
だから慎重に加工・販売してほしいですが、やはり小さいものだと気づきにくいこともありますからね。
食中毒は痛んだもので起こるって考えがちだけど、アニサキス症は新鮮な魚にくっついてる寄生虫が原因なんて、ちょっと困るわ〜。
考えたくないけど、もし間違って食べちゃったらどうしたらいいのかしら?
対処法は?
アニサキスを死滅させる薬はいまのところ無く、胃にとどまったアニサキスは内視鏡で取り除くしか手立てがありません。
腸アニサキス症の場合は肛門からの内視鏡による摘出となります。
死滅させるのに有効な薬は今のところ存在しないんですが、下痢止めで知られる正露丸が、アニサキス症の症状(胃痛・嘔吐など)の緩和や予防に効果があるようですよ!
正露丸の主成分である木クレオソートはアニサキスの動きを鈍らせるので、症状も緩和するほか、摘出もしやすくなるんですね。
正露丸だったら大抵のお宅に常備してますね。
食べる前に飲むんですね。
二日酔いの予防薬みたいに…
放っておいても3日ほど、長くて1週間もすれば死んでしまいますが、その間激しい痛みに襲われ大変な思いをすることになるので、すぐ取り除いてもらったほうがいいですね。
内視鏡で検査し、アニサキスそのものを取り除くと楽になったという症例が多いですが、アレルギー物質が原因での痛みやかゆみ、嘔吐などの症状は、アニキサスが死んだり取り除かれたあとも続くことがあります。
まれに小腸に入り込むこともあります。
重篤化する場合があるので、お腹が痛くなったらすぐ病院へ!
アニサキスの予防
体内に入ったものは内視鏡で確認しながら取り出すしかありません!
それが嫌なら徹底した予防で、アニサキスを取り込まないようにしましょう。
1.加熱
食中毒回避の一番の策です。
最低60度で1分以上の加熱が必要です。
70度以上だとアニサキスは瞬時に死滅します。
2.冷凍
ナマのまま食べるのは避ける…と言っても刺し身を加熱する、あるいは食べるなとは言えません。
そんなときは凍らせて感染を防ぎます。
-20度で24時間以上冷凍すると、感染力はなくなります。
ただし、家庭用の冷蔵庫では-20度までは下がらず、せいぜい-18度くらいです。
でもアニサキス自体は-20度まで下がらなくても死滅するので、あとは感染が心配なら、最低でも48時間ほど冷凍しておくのがいいかもしれません。
3.目視
料理の特性上加熱できない・冷凍もできないとき、ここはやはり自分の目や手触りで確かめましょう。
通常2〜3センチ大のアニサキスにも、稀に1センチほどの小さいものもいます。
厚い身の中に入り込むとわかりづらく、そのまま気づかず食べてしまうこともありますね。
刺し身の場合は薄く切る・イカの場合は100均で売られている色付きのまな板の上で切るなどして、アニサキスを発見しやすいようにします。
アニサキスはクジラやアザラシに寄生してたものが、糞といっしょに排泄され、それを食べた鯖やたらなどに移って人間の口に入るんです。
だから養殖物にはほぼアニサキスは寄生していないそうですよ。
あとがき
いくら火を通せば感染の心配はなくなるとは言っても、刺身や寿司は生魚に限ります。
生だと心配なら、一度冷凍にしたものか、養殖魚を買うのが安心ですね。
それでも食べる前にはよく確認するのがいいですね。
生魚を食べる習慣のある日本人には、非常に困ったやつらです。
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