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地震が原因で起こる二次災害!例えばどんなのがある?
地震によって地面が大きく揺れると、それによって当然建物も振られ、壊れたりものが落ちてきたりします。
これが、私達が地震を怖いと感じる理由のひとつですね。
でも地震の怖さはこれだけでなく、揺れることで別の災害を引き起こします。
今回は、そんな揺れに付随して起こる二次災害についてみていきます。
避難が必要な地震の二次災害
ひとつの災害がもとになって、また別の災害につながることがあります。
これを二次災害といいます。
大きな地震による二次災害で危惧されるのは火災や津波、そして土砂崩れなどです。
火災
自宅が崩れて閉じ込められたら助けを呼んで脱出する、付近に崩れ落ちそうな建物があれば近づかないなど、危険から遠ざかることが鉄則ですが、火災も同様です。
よほど古いものでもなければ、ストーブやファンヒーターなどは転倒すると消える仕組みになっています。
そのため最近では、石油ストーブ使用OKの集合住宅も増えています。
でも、転倒しなくても、上から燃えやすいものがそれら暖房器具の上に落ちたら火事の原因になるし、それはキッチンのガスコンロでも同じことです。
本棚の本や掛けていた衣服などが暖房器具の上やすぐ近くに落ちる
鍋や油ものの吹きこぼれで火の勢いが増して周りに引火する
などですね。
自宅で火災が発生したら、燃え広がらないようくい止めるに越したことはないですが、揺れが大きいと火を消すのは容易ではありません。
揺れがおさまっても、もたもたしていると余震や倒壊に巻き込まれる心配もあります。
素人が簡単に消せるのは燃え始めだけです。
消化器もなく、これは簡単に消せそうにないと思ったら、すぐその場を離れるのが懸命です。
そのとき、火災が発生したことを、大声で周囲に伝えましょう。
火災が発生しなかったとしても、避難する必要がある場合にはブレーカーを落とし、ガスの元栓は閉めてから出ましょう。
留守中に再通電やガス漏れ等で火災が起きることがあります。
津波
海に近いところに住んでいれば、津波の危険があるときには高台に避難するよう心がけていると思います。
付近に住んでいる人も海に遊びに来ている人も、津波から逃げるには高台へと言うのが原則です。
でも、近くに高台がない・避難するには間に合わないなどというときは、鉄筋コンクリートの建物の、最低でも3階以上の高さに避難しましょう。
海からは極力離れている方がいいですが、なにぶん地震直後の建物に避難するわけなので、倒壊の恐れのない頑丈な建物である必要があります。
海沿いの岩場や建物からは離れておきましょう。
波に飲まれると、翻弄されたからだが岩場や建物に打ち付けられ、溺れたり大怪我をして命を落とすことになります。
海に近い建物の奥にある、陰になっている建物まで避難すると、津波の威力は比較的和らぎます。
初めて訪れる場所なら、どこに避難すればいいかを考えておきましょう。
大きな川にも注意が必要
津波は海側にだけ注意していればいいというわけではありません。
海からの津波が川や水路をさかのぼって、内陸の建物まで飲み込む河川遡上という現象が起こります。
海から離れた場所に避難しても、向かった先に大きな河川があると、そこから流れ込んできた津波に巻き込まれてしまう危険もあります。
逃げる先に河川や水路などがないかということにも注意を向けないといけません。
いくら海から離れても、大きな川に囲まれた地域だと津波が川を通って回り込んでくるわけですね。
街なかに大きな河川が何本もある、東京や大阪など海沿いの大都市で大地震が起こったら大変だわ!
この場合の二次災害は、河川の氾濫による水害です。
河川の氾濫は津波だけではなく、地震で堤防が決壊して起こることもあります。
ビル街も水に飲み込まれてしまいますね。
そのために自治体では、水門や堤防の強化で耐震・耐津波対策をとっていますが、まだ万全ではありません。
うーん。
大きな地震で津波が発生したら、浸水する地域がまだまだあるということですね。
なのでもし、大きな地震の後に津波が発生したとなったら、海から遠ざかるのではなく鉄筋コンクリートの建物の3階以上に避難しましょう。
はい。
ただし、大きな地震のあとなので斜面が崩れる心配のないところが理想です。
土砂崩れ
山沿いの家やその付近にいるときは、速やかに斜面から離れましょう。
上から雪崩れてくる土砂や倒れた木、落石などに注意して避難します。
アスファルトの山道なども、地盤になっている土が崩れると割れたり、削り取られるように大きな穴があいたり、道路ごと滑り落ちる可能性もあります。
また、地震が起きたときの揺れで崩れなかったとしても、その後しばらくしてから雨で崩れだすこともあるので要注意です。
自分の住んでいる近くなら、地盤はどうなのかや崩れやすい箇所はあるか、役所で調べておくのもいいでしょう。
ほかにもある二次災害の例
液状化
ゆるく積もった砂状の地盤に大きな振動が加わり、地下からの水が地面よりも高い位置に上がってきます。
アスファルト敷の地面でも水が滲み出た状態になり、この現象を液状化といいます。
河川や海の上に作った埋立地などが特に起こりやすく、建物が傾いたり、下水道管などの地下に埋められた配管が浮き上がったりします。
ライフラインの停止
停電や断水などが起こり、生活するのに無くてはならないものの供給が絶たれます。
一時的短時間なら災害にもならないでしょうが、数日間続くようならこれも立派な二次災害に当たるものです。
自宅でさえも顔や手も洗えない、トイレも流せない、テレビや冷蔵庫も動作しないといった、衛生面や精神的にも不安がつのります。
また、便利さが売りのコンビニなどのお店も営業できなくなったり、製造所も生産不能だと、地震に遭わなかった地域でさえ商品が入手できないなどの被害が出ます。
感染症
地震の後に起こる感染症の原因としてはいろいろ考えられます。
- 避難所で手指消毒がキチンとなされていない・トイレの衛生状態が悪いことなどによる
- 避難所での生活でストレスがたまり、免疫力が低下して感染しやすくなる
- 河川の氾濫で泥水に汚染された瓦礫や土石流の撤去時に怪我をし、そこからばい菌が入り込む
といったことが主な感染源としてあげられます。
さいごに
地震には本震とその後に起こる余震、また、本震の前に起こる前震とがあります。
耐えられる程度の揺れがおさまってホッとしていたら、やがて身の危険を感じるほど大きな本震が続くことがあります。
さらにその後、本震と変わらないほどの大きな余震が起こることもあります。
この余震も、二次災害として扱われています。
本震でもろくなった建物を余震が倒壊させる、つまり本震では起こり得なかったことが余震で引き起こされるというイメージです。
大きな地震の直後には、火災、津波はもちろん、余震にも警戒し、迅速に行動しましょう。
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