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高齢者が熱中症になりやすいのは一体なぜ?

 


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まさか自分が!?と、なってみて初めて気付く人も多いようです。

とくに65歳以上の高齢者に多い熱中症。

 

病院で総診断されるまで、熱中症であることに気づかない人もいるということですね。

 

若いころはなんともなかったのに、歳を重ねるうちにちょっとした暑さでめまいがしたり吐き気がしたり、からだが動かなくなったり。

 

一体なぜ歳をとると簡単にこんなふうになるんでしょう?

それにはちゃんとした理由がありました。

 

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高齢者が熱中症になりやすい原因

 

熱中症というと、炎天下や熱のこもった室内で、めまいや頭痛、立ちくらみや吐き気、筋肉痛などの症状が起きることをいいます。

 

ひどいと意識を失ったり、呼びかけにも応えられなくなったり、死亡にも繋がる恐ろしい症状です。

そして歳をとるにつれて、熱中症にかかるリスクは高まってきます。

 

熱中症が高齢者に多いわけ

 

体内の水分量が少なくなっている


熱中症で高齢者が気をつけないといけないのは、水分の不足です。

 

筋肉量の多い人は熱中症になりにくいと言われています。

筋肉にはエネルギーや水分をためておくことができるからです。

 

体重60kgの成人男性なら15〜20kgの水分が筋肉に蓄えられていることになります。

純粋な水と考えると15〜20リットル分ということです。

 

ところが筋肉量の落ちてきた高齢者だと、5〜10リットル分もの水分が蓄えられなくなっている場合もあります。

 

からだにためられる水分量が少ないと、当然脱水状態にもなりやすく、熱中症に一歩近づくことになります。

 

さらに、歳を取っておしっこが頻回になったという人は、トイレに行きたくなるのが嫌で、あえて水分を摂らない人が多いですね。

 

そういう人は気をつけないといけません。

 

からだにためる量が少なくなっている・あまり摂取もしないというようでは、必要水分量が満たされていないことになります。

 

 

体温調整機能の低下


歳をとると、気温の変化に即座に対応しきれなくなります。

暑くてもあまり自覚もなく、突然にクラッと倒れることだってあります。

 

人間は暑いと汗をかいて体内の熱を外に出そうとします。

 

汗が蒸発するときの気化熱で肌表面から熱が奪われます。

その際、肌の近くを通る血液が冷やされ、体内を巡ってからだのほてりを冷ますわけです。

 

ところが歳をとると、汗腺の働きが鈍くなるので汗をあまりかかなくなるんです。

その上、血行も悪くなってくるので、血液もあまりラジエーターの役割をしてくれません。

 

暑さに対する感覚が鈍くなってくると、熱がこもっても気づかずに、なんの対策も取らないまま放置してしまうことになるわけです。

 

 

体力の低下


歳とって体力が落ちた、と感じる人はかなり多いと思います。

事実年齢とともに、からだの機能は低下します。

体力だって同じです。

 

暑さのために食欲もなくなり、栄養補給が充分でなくなる。これは高齢者に限ったことではありませんが、年齢とともに筋力や内臓の機能も落ちてきているので、若い頃に比べるとちょっとしたことでダウンしがちです。

 

あまりに暑くてご飯を1食抜いてしまうというのは要注意。

エネルギーが蓄えられなかったり、からだに必要な、食べ物からの水分が得られず、脱水にもつながるからです。

 

人は乾物だけを食べているわけではありません。

通常のご飯からも水分を摂取しています。

食べ物から摂れる水分は意外と多く、1食抜くだけで500ml(ペットボトル1本分)の水分を抜いていることにもなります。

 

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熱中症になるのはどんな時?

 

炎天下で長い時間いると、頭がボーッとしてバタッと倒れる。
これは昔からよくイメージされる熱中症の症例ですね。

 

むかしは熱射病や日射病といったものですが、今では双方は同じ扱いです。

そして熱射病というのは、熱中症の中でも危険度がもっとも高い症状として扱われています。

 

でも意外なことに、熱中症は室内での発症が多いんです。

特に晴れた日より、気温が高く曇りがちな日や雨の日。

 

これは気温の他に湿度が関係しています。

 

熱中症は高温多湿の場所で起きることが多く、65歳以上の高齢者ではとくに、外よりも閉鎖された空間、つまり室内での発症例が多いんです。

 

その理由として

 

  • 熱がこもりやすい
  • 汗が蒸発しない
  • 脱水に気づきにくい

 

というのが挙げられます。

 

 

熱がこもりやすい


窓を開け放った室内でも、風が通らないと室内の空気は逃げません。

いつまでもよどんだ熱い空気が周りにあっては、からだにも熱がこもり、外で日にさらされているのとかわりません。

 

 

汗が蒸発しない


上でも書いたとおり、汗は蒸発するときにいっしょにからだ表面から熱を奪ってくれます。

このおかげで体温が下がるんですね。

 

でも湿度が高い場所だとよけいジメジメした空気が肌にまとわりついて、汗も蒸発せず、一向に体温は下がらないわけです。

 

 

脱水に気づきにくい


外の天気がよく、日差しも照りつけると、汗が吹き出す・のどが渇くといったイメージが強くわくと思います。

 

ところが、歳をとってくると暑さやのどの渇きにも気づきにくくなります。

 

あからさまに暑い・のどが渇くと言うイメージの外とちがい、日陰になっている室内だと知らず知らずのうちに水分が抜け出ているということになかなか気づかず、キッチンで火を使っている時などに、急にめまいや吐き気を起こすこともあるんです。

 

 

対策はどうしたらいい?

 

まず重要なのは、水分補給をこまめにおこなうことです。

 

飲み物から摂る1日の水分量は、夏場だと1500~2000mlが適当です。

 

のどが渇いたと感じたときには、すでに脱水が始まっています。

 

なので水分補給は、のどが渇かなくても定期的に行いましょう。

 

「この時間にはコップ1杯の麦茶を飲む」というふうに、時間を決めて飲むのがいいですね。

 

涼しい部屋にいるから大丈夫だと考えずに、きちんと補給することです。

トイレが近くなるから…という考えはやめましょう。

 

 

そして部屋を涼しくすること。

 

クーラーがあまり普及していなかった頃に幼少時代を過ごした人は、エアコンをつけるのに抵抗がある人もいるでしょう。

でも、若い時分ならともかく、歳をとってきたらできるだけからだに負担のない生活に切り替えることが大事です。

 

あまり冷やしすぎることなく、適当な温度(28℃)でエアコンをつけ、まわりの環境をよくすることです。

 

室内の温度や湿度が自分ではわかりにくいというときには、温度・湿度計を使って目で見て確認する方法をとりましょう。

 

熱中症計というのも売られています。

 

 

 

さいごに

 

水分補給が必要だからといって、ただの水やコーヒー、炭酸飲料ばかりを飲んでいてはいけません。

汗で流れた体内のミネラルを補給することも必要です。

 

よくご存知のことと思いますが、水分と同時に塩分や糖分も摂る必要があります。

 

塩飴を舐めるというのが、手っ取り早く両方補えるので、私も常備しています。

 

 

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管理人:かいり 

介護福祉士の資格を持つ管理人、

健康すっきり生活館の館長・かいりです。

仕事で経験したこと、学んだことをメインに実のある情報をお届けしていきます。

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